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ぬうぱんの備忘録

技術系のメモとかいろいろ

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今年DTMしてて大事だなぁって思ったことあれこれ

DTM Tips

前置き

TUT Advent Calender 2016 の15日目の記事です。

先週末くらいから風邪をひいてしまって予定が狂ってヤバいです。
JSHRN5の締め切りも今日だったのが良くなかった。
あっ、風邪はやっと落ち着いてきた感じです(完治したとは言っていない)

すんごい大事なことを書き忘れてたんですけど、OB です…。

この記事は

今年、DTMしてて大事だなぁって思ったことをまとめる記事です。
技術系のネタにしようと思ってたんだけど、今年はひたすらDTMに自由時間を取られまくった1年だったからDTMネタにしようと思います。

200Hz以下は大抵要らない

キックとかベースとかの低音担当以外は200Hz あたりでハイパスフィルタかけちゃっていいと思います。
気づいたのは今年ではなくて G.T.T.F. 書いてるときに viper records のサンプルパックのフリー配布分を解析してて気づいた話です。
つまりこういう感じにしろって事です。


f:id:NU_Pan:20161215221412p:plain
理由としては

  • 低音(200Hz以下)が同時に鳴ると濁る
  • 低音の処理は一般的な家庭で鳴らせるレベルの音響では調整が難しい
  • 全ての周波数帯にまんべんなく分布するような音でローが出てても音圧を殺すだけなので要らない
  • 意図せず混入した直流成分を削ぎ落とせる

って感じでしょうか?
ハイパスする周波数は 160Hz から 600Hz くらいで探ると良いと思います。

-4.5dB/Oct のスロープの付いたスペアナで見たときに平坦に見えるのがいい音

つまりこういう感じに見えるのが良い状態。


f:id:NU_Pan:20161215222257p:plain
SPAN はデフォルトで -4.5dB/Octのスロープが付いています。
なので、SPAN では高い周波数ほど実際よりも大きな音として表示されています。
つまりは、画像の音は周波数的に平坦な音ではなくて、高音に行くほどどんどん倍音成分が減衰する音なんですね。

この状態がバランスの良い状態だと感じるのは各パートの音色作成の段階もそうですし、2mix の状態もそうです。

じゃあなんでこの状態がいい感じに聞こえるのかというと、多分人間の聴覚が低音には鈍感だが高音には敏感という点があるんじゃないかなぁと思います。
等ラウドネス曲線とかを見ると一目瞭然だと思います。

ハットとかの金物系以外は16kHzとか 20kHz でローパスかけていいと思う

例えばこんな感じ。


f:id:NU_Pan:20161215223153p:plain
可聴域ギリギリの音がエフェクターに入ってエイリアスしてノイズになって…みたいな感じで耳障りになりがちなのでカットオフしちゃっていいと思います。
若干音がクリアというかお上品? になって聞こえます。多分。
スタブとかが主な対象。
大丈夫、みんなそんなに耳よくないですから。
ただ、ハットとかの金物系だけは別で、こいつらはどういうわけか可聴域ギリギリらへんの出方が露骨に関わってくるので残した方が良いです。

とりあえずエキサイターで高音持ち上げて EQ で落とすと良いと思う

エキサイターで高音を持ち上げると非整数倍音とかが発生して音がきらびやかになるんですが、それだけだと耳にキンキンきてうるさいので EQ をつかって持ち上がった分を下げるといい感じです。
High Shelf で 1.5kHz とか 4.5kHz とかでしょうか?
何Hz とどのくらい落とすべきかは使っているエキサイター次第なのでスペアナとにらめっこしつつ自分の耳を信じて調整しましょう。

40Hz 付近まで出すような音色にハイパスフィルターをかけるとロクな事にならない

EQをかけるとかけた周辺の倍音成分が遅れます。
試しに、キックにディストーションかけてガバキックを作ったあと、ディストーションの前段にハイパス・フィルターをかけてみてください。
波形吐き出して比べてみると明らかに音が遅れているのが分かったりします。

それと、歪み系によっては問答無用で音が遅れるものもあるので注意です(アナログ志向のサチュレーターとかその傾向が強いです)

音をレイヤーする時は位相をしっかり揃えよう

例えば、2つのシンセを重ねるとき、両方ともノートオンのタイミングで 0[deg] から始まるようにしましょう。
片方だけ running(ノートオンで位相がリセットされない)とかだと位相が噛み合わなくなって濁ります。
重なりが噛み合わないとイマイチ気持ちよくない音になってしまいます。

曲が完成したら数日は繰り返し聴け

絶対何かしらの粗が見つかるので繰り返し聴いて粗をとりましょう。

一番最初にメインフレーズを作り込んでしまっていいと思う

一番最初にメインフレーズを作り込んでしまって、他の展開はメインフレーズに合わせる、とかしたほうがクラブミュージック的には良いと思います。多分。
メインフレーズ以外から作るとそれはそれでまとまりが良いですが。
僕はいっつもメインフレーズをある程度作り込んでから完成させるか決めてるんですが、Flying Fafnir の時だけは頭側から順番に作りました。
結果はなんとも言えないところですが…。

意図的でなければ絶対に低音は被らせるな

これホント大事。
ジャンルによっては意図的に被らせることもあるとは思います。
が、本来重なるはずのないキックとベースが重なるとか、そういうのはあってはいけません。
こればっかりは耳ではなくて波形で見ましょう。
サブソニックは耳では判断が付かないです。

キック+ベース+スネアだけ別で書き出してマスタリングする

これは最近気づいたんですけど、上記の3点だけ別で書き出して2つのグループに分けて、別々にマキシマイズして混ぜてマキシマイズするといい感じかもしれないです。
意図としては、トータルコンプ的な事をしたいが、キックとベースの低音成分のレベルが微妙に揺れるのを極力避けたい、といった感じです。

マルチバンドコンプはぶっちゃけ微妙かもしれない

というかマルチバンドで帯域を分けるのが微妙。
線形位相フィルタでなければマルチバンドで分離して戻しても波形的には元に戻りません。
かと言って線形位相フィルタのマルチバンドだと分離があまりよろしくないし…。
何がキツいって、マルチバンドの波形の乱れの影響を露骨に受けるのって、キックとベースなんです。
だから苦心して作り上げたスムージーな感じのキックとかベースとか濁っちゃうんですよ。

とは言ったものの、音色単位で見ればどうしても欲しくなることってあるんですどね…。

フィルはちゃんと作り込もう!

本当に大事だと思います。
曲の区切りの部分にはしっかりとフィルを入れていきましょう。
制作の途中でちゃんとフィルの入る余地を計算に入れましょう。
フィルをしっかり入れると曲にメリハリが付きます。というか飽きが来づらくなります。

あ、ジャンルによってはフィルを作り込まないほうがしっくり来るものもあるのでそこら辺はお手本にする音源とかと要相談ってことで。

DeeMax は強い

本当に強いと思います。
微妙にもこもこした音が相手だとピリピリ言ったりみたいな弱点はありますが、あの値段であの性能は本当にすごいと思います。
とはいえ、音を歪ませずに押し込める量にも限界はあるし、無理やり詰め込んだら各音色がちょっとづつ割を食うことも忘れてはいけません。
たとえば、最終段のマキシマイザーに刺したらボーカルの音量に添ってベースの音量が上下するとか…。

ボーカルにエキサイターを刺したらディエッサーも挿そう!

当たり前のことですけどね。
maximus にディエッサーの役割をさせると結構いい感じに働いてくれます。
5kHz 以上の帯域の飛び出てる部分を潰すようにすると程よく緩和してくれます。
歯擦音ではない普通の声がギリギリ引っかからない程度のスレッショルドで。
ってやっぱりマルチバンド使ってるじゃないか(困惑)

追記:FLの操作あれこれ

Ctrl+S

プロジェクトの保存。何も考えずに連打しろ。

Tab

ウィンドウ切り替え。目的のウィンドウが隠れちゃったときに。

ノブやスライダーを右クリック

メニューが出てきて色々できる。

  • 初期位置にリセット
  • ノブの値をコピぺ
  • ノブの値を直接入力

使い所さんはこんな感じ

  • ノブで程よい値を探って、見つけた値をエンベロープの最大値/最小値にコピー
  • ちょうど 1/4 の位置に設定したいから 0.25 を直接入力
Playlist で 各キー入力

入力モードを切り替えられる。よく使うのは P B C T あたり。
P : ペン
B : ブラシ
C : カット
T : ミュート

Ctrl とか Shift とか Alt を押しながらマウスホイールをグリグリ

色々便利に動いてくれます。とりあえず試してみましょう。

Playlist で右クリックして auto name clips

その行に並んでいるクリップに色と名前を付けてくれます。
複数種類のクリップが1行に並んでいる場合は連番を勝手に振ってくれます。便利。

最大まで拡大してノートやクリップをドラッグ

1/16 とかじゃなくて最小の分解能の単位で動かせます。ちょっとだけずらしたい時とかに重宝する。

追記:振幅が1/2になるのは-6dB

デシベル表記と振幅の倍率の関係性のお話です。
振幅の倍率的に見てキリの良い 0.5[倍]/2.0[倍] は -6[dB]/+6[dB] です。
こういう、キリの良い数字が正解、ということは往々にしてあるので覚えておくと良いです。
ついでに言うと、0.7[倍] は -3[dB] で、0.25[倍] は -12[dB] です。

見てて気づいたかもしれませんが、デシベルでの加減算は振幅での掛け算です(log 取ってるので当たり前ですが…)
また、大体 -6[dB] ピークの音2つを足し合わせたら 0.5 + 0.5 + 1.0 で 0[dB] ピークになります。

  • 3[dB] ピークの音2つなら 0.7 + 0.7 + 1.4 で +3[dB] です。

同じ大きさの音を足し合わせたら振幅が倍になって +6[dB] って事ですね。

ココらへんの計算がなんとなくできると、2mix のピークが +3[dB] くらいまではみ出るけど、マキシマイザーでなんとかなる範囲かなーみたいな勘定ができて便利です。

追記:ミキサーのフェーダーは 1[dB] 刻みで調整すると覚えやすい

小数点以下まで調整すると「大体 ○○[dB] くらいだよなー」みたいな数字の目安を覚えられないので、人間の聴覚的に区別の付くギリギリの 1[dB] 刻みで調整しましょう、というお話です。
微調整に入る前の「ざっくりレベルを決めたい」の段階なら 3[dB] とか 6[dB] 刻みでも良いくらいです。

追記:チャンネル最終段のマキシマイザーに気をつけよう

各チャンネルの最終段でマキシマイザーを挿してピークを 0[dB] まで持ち上げている場合、フェーダーの高さを同じにしてもラウドネスは一緒にならないという点です。
当たり前のことなんですけど、ピークレベルが同じでも、マキシマイザーでメークアップしてればその分聴覚上の音圧は上がります。

各チャンネルの最終段にマキシマイザーを挿す事自体は良いアイディアで、ピークがぴょこぴょこ飛び出ているのを抑制することができます。
ただ、潰しすぎてダイナミクスが失われない程度にしましょう。

DeeEQ は強い

本当に便利で、今のところ、ロールオフするのに重宝してます。
スタブのハイがうるせぇなぁって思ったときに、 通常のEQと併用しつつ DeeEQ の横フェーダーを HIGH 側に 100% 振って縦フェーダーを -50% か -100% にすれば耳に痛い周波数帯がキレイに落ちます。
また、横フェーダーを 0% にして縦フェーダーを -100% にするとミッドを主張させたい時にいい感じの音が出来上がります。

ブースト系はまだ試してないですが(そもそもEQでブーストなんてあんましないし)まぁきっといい感じに持ち上げてくれるんでしょう(適当)

おしまい

こんなもんでどうでしょうか?
参考になりましたかね?